自分が橋のようなところを進んでいる。橋の先には島国があるようだ。橋に手すりはなく(数メートルごとに棒が縦に伸びてはいる)、立って歩くと転び落ちてしまいそうだ。橋の下は、濁った海が広がっている。自分は橋に跨りながら、少しずつ進んでいる。
 女性キャスターも、なにかの取材でその橋を歩いていた。仕事のためなのか、座ることなく実況を続けている。彼女が言うには、この海には「ドバズ」という生物が棲んでいたそうだ。今は駆除されているらしいが、まだ危険性は否めず、落ちると命に関わるらしい。
 自分は、橋に跨いで進むことによって、橋の横腹に自分の足が晒されていることに気付く。水に触れてこそいないが、水面に近づけていることに違いはないのだ。それを怖く思い、自分は立って進むことを決める。立てば足元は橋の上、水に触れることはないのだ。バランスを崩しながらも橋を渡っていく。しかし、自分は島国まであと少しというところで落ちてしまった。ドバズに襲われることへの恐怖が爆発し、陸地まで一気に泳ぐ。
 なんとか無事に島国に着いたものの、自分はドバズの実態を知らないことに気付く。もしドバズが、とても小さな生物だったのなら……。自分は、自分の体内にドバズが入り込んでいるような気がしてならないのだった。

(2012年4月5日にみた夢)