文戯10
かわいいとかいう呪いの話
文芸部
・部長 3年
・わたし 2年
・ともき 2年


部長はかわいい、かわいいといわれると照れるのもかわいい
部長は傑作を書く、天才だ。わたしは部長に憧れている。
部内でも同様に、その才能をたたえてはいるが、わたし以外の人間はかならず同時に部長の容姿を褒めた。まるで、その才能と容姿は切っても切り離せない関係にあるというように。
その状態が苦しくないのか、その先にあるのは暗闇、そのことに先輩は気づいているの? わたしは苦悩する。

終盤、2020年2月に。マスクをして顔を隠しているから、街中を歩くのが好きだと語る主人公。


ネイルやったらすっきりすると思ったのに
逆逆 イライラする

忍耐力がいる



1. ネイル/下敷き/重ねて彩る
2. 批評
3. マスク
4. 卒業式()



2020.2.14

夏の名残というには、あまりに気温が高かった。ギラギラとした太陽の、自己主張の激しさケバケバしさが、十月になっても降り注いでいる。
文芸
部の窓辺はいつもカーテンで閉じられていた。本を傷めないためだと顧問の先生は言っていた。だからわたしはこうして、カーテンの内側に身をやつすことで、部内の日光を独占している。
今日は二学期初の品評会の日だった。八月末に夏休みが開けてからも試験や〇〇、「課題忘れ」の部員がいたこともあって、予定は今月延ばされた。