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26◆ ネクラ☆ビーム!!


 はい!!!!!!!!!!
 感嘆符たくさん!!!!!!!!
 なぜかというと!!!!!!!!!
 僕 最後まで ただのモブかよ!!!!!

 なんだか僕
 最後まで 誰かの手の平で踊っていただけのような気がする
 僕は踊らされていたんだ!
 回されて舞わされた!

“僕の友達を紹介しよう”

 そんな言葉を思い浮かべたのは
 こんな一件があったからだった

 その日
 ある日

 僕は教室に遅くまで残っていて
 もう誰もいなくて 僕ひとりぼっちになっていたとき
 ふいに扉ががらがら開いて
 ○《かのじょ》が入ってきて

“あめちゃんみっけ!”

 って そう言って僕を指差したんだ

“きーぱーそんだよキミ! スカウトyesだねー”

 意味不明の言葉を連ねて ○《かのじょ》は喋る
 きらきらとした顔で

“ぼくの友達を紹介しましょー”

 ○《かのじょ》はそう言って
 そして教えてくれたんだ
 この数日間の 4人のクラスメイトの連鎖を

 気付けば僕は 言葉を連ねてこの文章を書いていた
 まるで僕は

 僕は……?

 もし○や△や□や▼や……
 “かのじょ”が教えてくれた物語を書き記すことが
 僕の役割だったとしたら

 ま まさか
 考えすぎだろう
 それだと確かに 僕は物凄く重要な立ち位置にいたことになるけど

 どうやら

 ネクラ☆ビーム!! を浴びたのは
 僕のほうだったみたいだ


了.

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© 2012 Kobuse Fumio