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男の子がヒザから血を流していたから、 どうしたの、と聞いてみると、 泣いているばかりで、埒が明かないものだから、 ああ、きっと誰かに怪我させられたんだな、と思い、 ちょうど近くに、不細工がいたので、 その男を警察署までつれていく。 するとどうした何事か、 それは犯罪ではないのだと、 不細工であることは罪ではないのだと警察官がぬかす、 ああ、この国の治安はどうなっているのだ、 おかしい、おかしい、 この国はくるっている。
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トップへ戻る/200文字小説一覧 © 2014 Kobuse Fumio