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ハッピイバアスデイ


「愛してる」
 そっと私は呟いた。その声は、今の君には届かないだろうけど。
 周りがなんと言おうと、周りがそれを許さなくとも、私はもう誓ったんだ。
 君を守るんだと、君とずっと一緒にいるんだと。
 君を愛してる。
 君の寝顔を、君の黒髪を、そっと撫でてみた。すうっと、私の手が真っ直ぐに流れる。今日この日が、なんの障害もなくやってきたのを讃えているようだ。
 君を愛してる。何度だって言おう。

 誕生日おめでとう。

 もう6歳だね。


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© 2011 Kobuse Fumio