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離せなくても良い頃のような、なにか。味とは思い出せない首。おかしい。 辛辣にクレーターは言った。「いなかった、まるでもうなかったのだ、考えなくとも。あると思うまでもう微妙なのだ」 本来動かないはずのヒトが這い出てきた。彼女だ。「氷はいくら」二〇一一年、捉え様では久々に。月は過ぎてしまった。血のハーモニーが、手を二等分に陣取る。それが好きだ。皆無で、一組も生き残って、暗闇のクリスマスをきっと飲み込んで。
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トップへ戻る/200文字小説一覧 © 2013 Kobuse Fumio