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このシステム


 義務教育課程を終えると、全員が文章を書かされる。内容の指定はないが、文字数が定められている。ごく短い文字数だ。何かを伝えようとするとすぐにオーバーしてしまう。でも、この文章の出来によって、将来が決まってしまう。書いた人の適性が自動的に判別されて、進学先や就職先を振り分けられてしまうのだ。
 そんな馬鹿な話があるか、と思う。思うのに、現にそういうシステムになっていて、書かないと僕たちはどこにも行けない。


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© 2018 Kobuse Fumio