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がんばれ!イエローブロントくん!


 戦隊レンジャーのイエローはカレーが好き。ブロントはイエローが一番好きだったので、カレーも好きになった。
 カレーに入っていればなんでも食べる! ニンジンもゴボウもピーマンも! お母さんに頼んで苦手な野菜はカレーにしてもらった。カレーならガツガツいける! うまい、うまい! イエローのように残さず食べるのがブロントのぽりしーだった。
 なんでも食べるから強いぞ! ブロントは誰よりも相撲が強かった。ほし組いちの大男が相手でも、自慢のパワーで押し出しさ。
 そんなある日、転園生が来た。ナスみたいな色した髪の女の子だ。その子は自己紹介の場で「私は魔王! 私が帝王だ!」と言ったのだった。なんだと! いうじゃねえか! 口々に反発を覚える子たちや、かっこいい~と憧れる子や、引き気味に見ている子たち。反応は様々あっても、自称魔王はふんと彼らの反応を掃き捨てて、ブロントを指さしたのだった。
「あなたね、この園で一番強いのは。だったらこの魔王様と決闘しなさい!」
 ようし。だったらイエローの強さを見せつけてやる! ブロントは早速魔王と相撲勝負に出た。
 ところが。
「ていやっ!」
 ブロントはあっさり投げ飛ばされてしまったのだ。
 ショックだった。きっとナスを食べてなかったせいだ。
 ブロントはお母さんに頼み込んでカレーにナスを入れてもらった。たくさんナスを食べて、きっと今度は勝ってやる。
 黄色い甘口のカレーを貪りながら、ブロントはリベンジに燃えるのだった。


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