おりじなる小説MAKER B面


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12.

(関野琴深の視点)

 私はラッキーの頭に手をのせる。
 私の思握通り、彼女の首は簡単に折れる。
「ふふ……。これでもう1000万人も殺したことになるんだ……」
 自分でもぞっとする。
 でも笑みがとまらない。
 そのとき、上からなにかが落ちてきた。
 その筒状の「何か」は、ころころ、と私の視界を転がる。
「?」
 私の世界は私がルール。
 私にとって意味不明なことが起こってはいけないんだけど……。
 すると――
 ヴァァァァァァァァアァン!
 それが爆発し、金属片がこちらに飛び込んでくる――
「はっ!」
 反射的に世界を断切し、破片がこないようにする。
「ふぅん。だてに殺戮者名乗ってないじゃん。ま、私には及ばないけどね――」
 気付くと私の目の前には――
 金髪がよく似合うスタイルのいい鍛え上げられた体躯。鞘ではなくズボンのポケットにナイフが収められており、一見男性と見間違えてしまいそう。
 これは悪い夢なのだろうか。
 私の目の前には、ラッキー・ムーアがいた。
「へっへ~ん。呪いなんて壊せるもんね☆ いや、移したから壊してないのか……。そうそう、私についてた呪い、君に移したからっ」

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