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電話がかかってきて もしかしてあのバカからの電話かなって思ったのに 他の子で 宿題手伝ってって
私はだけど 家を出ればもしかしたら会えるかもしれないと そんな薄い期待を抱いて その申し出を承諾したんだ
電話の相手 いつものように はしゃいだ声で “ありがとう”
下心なんてない どうせ会えやしないし どうせ宿題はめんどくさい
期待はしないで家を出て
道を歩いて のんびり歩いて なにごともなく友達の家に着いて お菓子を食べながら問題を解く