読書は一向に進まない
考え事をしているからだ
私にしては珍しいことで
本の世界観を放っぽり出して
まるでノータリンの子みたいに
あのバカのことを考えてる
たぶんあのバカは
もう私と向き合おうとしない
昨日の消えた私たちは
肯定を忘れて水を流しているみたいに
全てを否定しないと生きていけないの
もうあのバカと
キャンプに行って 一緒のテントに入ることはない
私がバカだった
否定なんて忘れて あのバカについていけばよかった
それだけだったのに
読書は一向に進まない
それどころか文字も読めなくなってきちゃって
まるでノータリンの私は
それでもあのバカを諦めきれないでいる