おりじなる小説MAKER A面


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[12]

 俺は目を覚ました。
 ここは……?
 たしか……。
 以下回想シーン__

「仲間にならないか!? ルファ」
「ふん、断る」
「なんだと、じゃあいつものように喧嘩だな。喧嘩喧嘩♪」
「実はお前そのためにここに来てるんじゃないよな……俺たちが殺生をしないことを良いことに……経験値稼ぎを……」
「あれ、バレてる?」
「ふん」
「でも。そっちも本当だぞ。なぁ、仲間に入らないか?」
「断る」
「メテオ!」
「ぐはっ!」
「ジルバ弱~」
「おいおい敵にからかわれてるぞ、ジルバ」
「そんなこと言ったって、そういうミドリさんだって手間取ってるじゃないっすか」
「ふん」「ふん」
 何気にミドリとルファの声がシンクロした。
「俺がこいつに手間取ってるって!?」「私がこのような下者に手間取っているだと!?」
 分かると思うが……前者がミドリ、後者がルファ。
「うぅ」
 この辺だ。ここらで俺は気絶した。

 __回想シーン以上!
 そうか、ここは病室のベットだ。ミドリさんが運んできてくれたのだろう。
 にしても、ずいぶんと静かだ。いつもならブルースのツッコみがちょくちょく聞こえてくるはずだが……。
 ブルースに限らない。ブロントのおおぼけも、ミドリさんの馬鹿説教も、ティンクのタメ語も、クロウのボヤキも、テミの俳句も、マゼンダの暴力もリンのあくびも聞こえない。
 もう体に痛みは残っていない。
 俺は病室を出た。
 目の前には、エルフ軍のエルがいた。エルフ軍唯一のスポーツがり。白銀の髪、右手に碧いブレスレット。
「あっ」
「おっ」
 …………。
「つまり、みんなどっか他の世界に飛ばされたっつうことか?」
「うん。ジルバにしては物分りがいいじゃないか。そういうことだ。なんでお前は飛ばされなかったんだ?」
「知るか」
「まぁ、そうだよな」
 うーん、と2.36秒だけエルは唸って、
「とりま一緒に来い」
 つぅことで、俺、ジルバは、エルフ軍の基地へ向かうことになった。つーか、あいつらとは別行動?

 そんな中、ある者達は次の行動の準備にとりかかっていた。
 全部で……、三人。いや、四人。……じゃなかった。五人。
「1番完了」
「2完了」
「3同じく」
「よし、5も完了だ。次の計画を始動する」

([13]へ続く)

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