おりじなる小説MAKER A面


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「なんだ? 『星の書』?」
「それは使うな。禁じ手だ」
「じゃ、この『闇の書』ってのは……」
 エリスが持ってきた魔法の書の山……。
 それにはまるで私の知っているものはなかった。
 でも、とりあえず……。
「『光の書』!」
 まばゆい光が一面を照らす。
 なんと、それを受けた数人の兵士はその光によって消えてしまった。影の跡だけが残る……。
 原爆かよ……。
 ……………。
 いくら……いかほどに……どれくらい、時間が経っただろうか。
「なぜ……なぜこんなことを」
「お……お前らは……違う世界の門を開けようとしているんだろう……それ……は……だめだ。あいつらが……来るかもしれな……い。それに……」
 そう、あの兵士は言っていた。そして、最後に何かを言うまえに、逝ってしまった。
 ルシファーは矢から私たちを守ってばかりいて……誰も殺そうとはしなかった……ように振舞っているのだろう。
 だが、私は気づいた。感づいた……訳ではない。
 感じた。
 あの男が、その兵士にとどめをさした。

「あの、ルシファーさん……」
 エルが何かルシファーに話しかけている。疑っている……というわけではなく、ただ、矢から守ってもらったお礼でも言おうとしているのだろう。
「『さん』!? わしにそんなものを付けるな。就けるな。わしには呼び捨てにしろ」
「あっ、はい! ルシファーさ……ルシファー、守っていただき、ありがとうございました」
「ふん、感謝の念は持っているようだな」
 エルフ軍、死者0。軽傷者1(エリー)。損害ざっと30万くらい……。
 ¥のことだよ。
「あいつら……」
 エリスが呟く。
「最後のやつが言っていた言葉……『あいつらが来るかもしれない』」
「あと、『世界の門』って言ってた」
「ふん」
 ルシファーがそんなことも知らんのか、バカモノ共、といった風な顔で言った。
「説明してやる。いや、実際に見た方がいいだろう。いいだろう。時間的余裕もある。連いてこい。見せてやる、『他世界の門』を……」
 ちなみに、相手軍の生存者、0。

([24]へ続く)

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作者註)不適切とされかねない表現も、作品の保存に重きを置き、そのままとさせていただいています。

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