「ただいま……………?」
「あっ、おかえり。雄二くん、また会ったね」
家の前には、のっぽとポッチャリがいた。
いやぁ~、意外と出番多いね。
びっくりだよ。
「ど、どうも」
なんか僕が返事する前にさっきまで黙ってたポッチャリ系が声を出した。発生(発声)した。
「あ、どうも」
なぜかポッチャリさんのほうを集中して向いてしまう。
のは、まぁいいとして。
今朝、騒ぎがあった。
いや、本人はそりゃ何も話さなかったけど……。
行動がうるさかった。
もしかして行動の騒がしさを強調するために無言なのか……あのピンクのジャージ。
とりあえず、お二人が来たとき母(とブロント)は外出中、というか現在進行形で買出しに行ってるので、正直にすべてを話しておいた。
さすがにこの人たちにはそれほど緊張……というか。
「ありがとう。じゃ、また伺うと思うから。お母さんに伝えといてね」
「あ、はい」
警官は帰っていく。まぁ、用が済めば帰るのは当然のことだが、はて、パトカーがない。
ああ、そうか。
やっぱ両ドア女性しがみつき運転はマズかったか……。
かわいそうに…………警察署からここまで結構距離あるぞ。
そこに、警官の向かっている方向から母とブロントが現れた。
あれ、ちょっと待てよ……警察にはブロントたちを家においているなんてこれっぽっちも教えていない。
さらには、あのときあの二人はブロントたちの騒ぎにいた。
だから、僕の行動も知っている。
しかし、そいつと母が歩いていると――
「ああ、どうも。ちょうどよかった。お時間大丈夫ですか」
「え、あぁはい」
しかし、警官は特にブロントに驚かなかった。
まぁ、僕の考えすぎか……。
あのとき「こいつは知り合いだ」みたいなこと言ったしな…。
ならば、僕は家に戻る、それが一番の行動だろう。
深く、考えなくていいんだから。
にしてもずいぶんとたくさん荷物持たされてるな、ブロント。
「ブロくん、ちょっと付き合って」
とか言われたんだろうな。
んで、荷物持ち。
母のほうはほぼ手ぶらだし……。
「では、ありがとうございました」
いつのまにか、彼らの話は済んでいた。
僕はまだ、ドアノブにも触れてない……。
で、このページは何が言いたかったんだ?
(こういうページを僕は「閑話休題」と呼ぶ。まぁ、マゼンダVS弐を盛り上げるためのもんでありまして……[35]へ続く)