第ゼロ章
虚構における集合的無意識――それを〈語り部〉とするのなら、
それはまさしくナラティブの主体そのものであり、原罪の権化ではないだろうか。
主人公はいま、作者はいま、
この〈語り部〉という存在に打ち勝ち、意識の圏内、つまり作品の枠におさめる必要がある。
ワイドスクリーンバロックが時空を駆け巡るのに対し、
これはクロスオーバーならぬクロスアンダー、いうなれば主観を駆け巡る甘い断続の叙述なのである。
デウス・エクス・マキナ
コギト・エルゴ・スム
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