おりじなる小説MAKER A面


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[47]

 もしもはぐれたら ちゃんと探してよ
 でないとたぶん 会えなくなるから
 ほら見つけたら 抱きしめて
 そう願ったんだよ?

 あの瞬く星に 夜空を彩る瞬く星に
 夏の大三角 冬の大三角
 こんな静寂の世界の中
 私は君をみつけたよ

 ねえ 君の秘密を教えてごらん
 でないと 私は消えちゃうよ?
 ほら そんなときはちゃんと探してよ
 すぐそこにいるからさ

 ……なんか、何気に作者詩書きすぎじゃない?
 詩というか、四行で終わるゲーム講座! みたいのもあったげど……[24]あたりの冒頭にあったかな?
 しかも、この詩を書いたのは私、関野琴深っていう設定になってるし。
 題名。付けといたほうがいいのかな。
 う~んと、「トライアングル」?
 作者さん作者さん、勝手に題名付けさせていただきました。いいよね、これ私が書いたんでしょ?
 関野琴深、久々に登場です!
 私は何の契約を結ばなくても、まだもとから出番の予定はあったんだから。
 題名。
 私はよく、詩を書く。
 まぁ、趣味みたいなものでして。
 今みたいな恥ずかしいのもそりゃたくさんあるんだけど。
 雄二くんの小説のために書いてあげた詩はそれなりに真面目に考えたんだけど、まぁ、途中駄洒落もあったし。
 そういえばあれには、題名はつけてなかったかな。
 ということで、何か作者がその題名を募集してたみたいだけど、まぁ、作者は馬鹿だから仕方のないことだとは思うけど。
 私は、ノートを閉じる。
 何事もなく。ただ、ノートを閉じる。
 ただそれだけのことなのに、人によっては、こんな些細なことを膨大させて、詩を書いてしまう人もいるんだろう。

 閉じられる 綴じられるとき
 私の手

 五本の指と その爪と
 どこが私で どれが私か

 切られた爪は 私と呼ぶのか
 私の傍のその爪は はたして私と呼べるのか

 閉じられる 綴じられるとき
 私の手

 私のものは 私と呼ぶのか
 私のものは はたしてどこに

 私の手
 私の手とは どこにあるのか
 私の手とは 私と呼ぶのか
       私は呼ぶのか

 閉じられる 綴じられるとき
 綴じている 閉じているとき
 私は手

 ……だから、せっかく閉じたノートをまた開いて、即興で作詩をしてしまった私は、ため息らしい声を漏らして椅子に再度深く腰掛けた。
 全く……。

(ここはいわゆる蛇足のページ。[47]へ続くとき、私の手は動いていた。ならば、[48]へもきっと続く)

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